株主優待や配当を受け取るには、「権利確定日」に株主名簿に載っている必要があります。ところが、権利確定日そのものに買っても間に合いません。買った日と、名簿に載る日のあいだに「決済」の待ち時間があるからです。
この記事では、その仕組みを東京証券取引所(東証)の説明をもとに整理し、2026年11月末と12月末の権利付最終日を計算します。年末は休業日が挟まるため、「2営業日前」と覚えていると1日ずれることがあります。
本記事は情報提供を目的としたもので、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。最終的な投資判断はご自身でお願いします。
先に結論
| 権利確定日(基準日) | 権利付最終日 | 権利落ち日 |
|---|---|---|
| 2026年11月30日(月) | 11月26日(木) | 11月27日(金) |
| 2026年12月31日(木) | 12月28日(月) | 12月29日(火) |
12月末は、基準日の12月31日(木)が東証の休業日です。このため権利付最終日は、よく言われる「2営業日前」ではなく、基準日から数えて営業日で3日前の12月28日(月) になります(計算の理由は後述します)。これは私たちが下の仕組みから計算した日付です。東証が個別に公表した日付ではないため、実際の取引の前に、お使いの証券会社の案内で確かめてください。
3つの日付の違い
- 権利確定日(基準日): 会社が「この日に株主名簿に載っている人が権利を得る」と決めた日です。多くは決算期末ですが、会社ごとに異なります。個別の銘柄は、その会社の開示で確かめます。
- 権利付最終日: その株を買って、基準日に名簿へ載せられる最後の取引日です。この日の取引が終わるまでに買えば間に合います。
- 権利落ち日: 権利付最終日の翌営業日です。この日以降に買っても、その回の権利は得られません。
なぜ「2営業日前」になるのか
東証の説明では、株式の売買から決済までは同時には行われず、通常は売買日を含めて3営業日目に決済されます。たとえば月曜日の売買は、その週の水曜日に決済されます(出典:東証「なるほど!東証経済教室」)。
名簿に載るのは、決済が終わった株主です。基準日に間に合わせるには、基準日までに決済が終わる日に買う必要があります。
- 基準日が営業日のとき: 基準日に決済される取引が最後です。基準日を含めて3営業日目の決済なので、買う日は基準日の2営業日前になります。
- 例: 基準日が11月30日(月)なら、11月26日(木)の売買が、11月27日(金)、11月30日(月)と数えて3営業日目の11月30日に決済されます。
「基準日の2営業日前」という覚え方は、基準日が営業日であることが前提です。
12月末だけ事情が違う理由
2026年の東証の休業日一覧には、12月31日(木)が「休業日」として載っています(出典:JPX「営業時間・休業日一覧」)。つまり、2026年の最終営業日は12月30日(水)です。
基準日の12月31日には決済が行われません。そのため、基準日までに決済が終わる最後の日は12月30日(水)です。ここから逆に数えます。
| 決済日(3営業日目) | 売買日 | 数え方 |
|---|---|---|
| 12月30日(水) | 12月28日(月) | 12月28日(月)→12月29日(火)→12月30日(水)で3営業日目 |
| 12月31日(木) | 休業日のため決済なし | — |
こうして、12月28日(月)の売買までが12月末の権利に間に合う計算になります。12月29日(火)に買った分は、決済が年明けになるため、12月末の名簿には載らない計算です。
私たちの計算が合っているかは、12月に入ってから、証券会社の「権利付最終日」の案内で見比べるのが確実です。
11月末の確認
2026年11月は、23日(月)が勤労感謝の日で休業日です。11月30日(月)の基準日の前は、26日(木)、27日(金)、30日(月)と連続して営業日なので、休業日は影響しません。権利付最終日は11月26日(木)になります(出典:JPX「営業時間・休業日一覧」)。
覚えておきたいこと
- 権利付最終日は、会社の基準日と東証の休業日の両方で決まります。カレンダーの曜日だけでは決まりません。
- 年末年始のように休業日が続く時期は、「2営業日前」の暗算を使わず、決済日から逆に数えます。
- 基準日が月末でない会社もあります。気になる銘柄は、その会社の開示で基準日を確認します。
- 駆け込みで買う場合も、証券会社の注文受付の時間や、約定の確認は余裕を持って行います。
- 権利落ち日に価格が動くことがありますが、動き方は銘柄や相場で変わります。この記事では扱っていません。
優待の銘柄選びの考え方は、12月権利月のおすすめ株主優待で整理しています。権利落ちの値動きを避ける方法としてよく話題になるクロス取引は、クロス取引(つなぎ売り)で株主優待を取る方法で解説しています。
出典
- 日本取引所グループ「営業時間・休業日一覧」(2026年の休業日に12月31日、11月23日などを掲載): https://www.jpx.co.jp/corporate/about-jpx/calendar/index.html
- 日本取引所グループ「5.清算・決済とは|なるほど!東証経済教室」(決済は売買日を含めて3営業日目): https://www.jpx.co.jp/tse-school/learn/09a.html
