投資の世界は奥深く、その中には様々な戦略が存在します。今日はその中から、「ダウの犬」と呼ばれる投資戦略について、詳しく解説していきましょう。
ダウの犬とは何か
ダウの犬とは、株式投資戦略の一つで、一般的にはダウ・ジョーンズ・インダストリアル・アベレージ(DJIA)の30銘柄のうち、前年末の配当利回り(配当金/株価)が高い10銘柄を選び、それらに投資するという方法です。
ダウに含まれている配当利回りが高い企業ということは、自社投資にお金を回さず、その分を配当に回している成熟した企業と考えられます。この戦略の元となる考え方として、毎年ポートフォリオを見直して、成熟した配当利回りの高い企業の恩恵を毎年受けようという考え方に基づいています。
ダウの犬戦略の起源と概要
ダウの犬戦略は、何十年も前から存在する古典的な投資戦略で、ダウ・ジョーンズ・インダストリアル・アベレージ(DJIA)の30銘柄の中から、前年末の配当利回りが最も高い10銘柄を選び、等額で投資するというものです。この戦略の基本的な考え方は、配当利回りが高い銘柄が長期的には資本成長と良好な配当利回りを提供する可能性が高いというものです。
ダウの犬の投資手順
ダウの犬戦略を具体的に活用するための手順は以下の通りです。
- 年の最初の営業日に、DJIA(ダウ・ジョーンズ・インダストリアル・アベレージ)の30銘柄の中から前年末の配当利回りが最も高い10銘柄を選びます
- 選んだ10銘柄に等額で投資します
- 翌年の最初の営業日に、前年と同様に配当利回りが最も高い10銘柄を選び直し、外れた銘柄は売却し、新たな銘柄に投資をシフトします
これらのステップは一見単純に見えますが、その背後には「高い配当利回りを示す銘柄は株価が下落しており、過度に売られている可能性がある。しかし、その価値はやがて市場によって再評価され、株価が上昇する」という市場の調整メカニズムへの理解が基づいています。
ダウの犬のリスク
しかし、全ての投資戦略にはリスクが伴います。ダウの犬戦略も例外ではありません。配当利回りが高いということは、それだけ企業が投資家に対して利益を還元しているということを示しますが、それは同時に企業の業績が悪い、または業界全体が下降トレンドにあることを示している場合もあります。そのため、銘柄を選択する際には、その背後にある企業の経済状況や業界動向についても詳しく調査することが重要です。
では、リスクを最小限に抑えつつ、ダウの犬戦略を成功させるためにはどうすればよいのでしょうか。そのためには、以下のような視点が重要となります。
- マーケットリサーチ:選んだ銘柄の背後にある企業の業績や業界動向を理解することが重要です。
- 分散投資:ダウの犬戦略では10銘柄に投資します。これは自然と分散投資を行うことにつながり、リスクを分散させる効果があります。
- 長期視点:この戦略は長期的な視点から投資を行うため、一時的な市場の動きに左右されず、長期的な投資成果に焦点を当てる必要があります。
実践!!ダウの犬戦略!!!
実際に記事作成時点での、ダウの犬戦略を行うと以下の10銘柄に投資することになります。
(ダウ構成銘柄の配当利回り上位10件 2023/07/06時点)
各銘柄に対してほぼ均等に投資すると以下のようになります。金額の差によって多少割合が異なりますが、最低でも2000ドル程度(30万円弱)でダウの犬戦略を開始することができます。
(実践!ダウの犬 2023/07/06時点)
参考にしてみてください。
まとめ
ダウの犬戦略は、その単純さと効果的な結果から、初心者にとって理解しやすい投資戦略となっています。しかし、その単純さが全てを解決するわけではありません。常に市場や経済状況を理解し、自身のリスク許容度を把握することが重要です。市場は常に変動し、その変動を理解し、適応することが成功の鍵となります。始めることから始めましょう。ダウの犬戦略を試して、投資の世界を開拓してみてください。
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